今月8日に75歳で亡くなった歌手・島倉千代子さんがかねてからC型肝炎だったことを政治コラムニストの田勢康弘氏が出演番組で明かした。
島倉さんの直接の死因は肝臓がんであったが、本人もこうなることは早い段階でわかっていたという。
田勢氏は幼い頃から島倉さんのファンであり、ファンクラブにも入り、歌手人生を見守ってきた一人で、島倉さんの半生を綴った「島倉千代子という人生」の著者で島倉さんにとっても信頼のおける人物だったようだ。
第二次世界大戦中、7歳だった島倉さんは疎開先の長野で左手首に大けがを負ったことがあった。
「その時の輸血がもとだと思うんですけど、C型肝炎だったんです、ずっと。(自身がC型肝炎だとは)ほとんど人には言っていないと思います。
やがてこういうふうになるだろうなってことは早い段階で島倉さんも知っていました」と田勢氏は告白した。
C型肝炎とは、C型肝炎ウイルス(HCV)に感染することで起きる肝臓の病気で慢性肝炎、肝硬変、肝がんに進展してしまう場合がある。
現在は高精度のHCV抗体検査が導入されているので輸血からの感染は少なくなったが、1992年前は輸血で感染する可能性が高かった。
島倉さんは高校在学中に「この世の花」でデビューし、一躍人気歌手に。
1987年には「人生いろいろ」で日本レコード大賞優秀歌唱賞を受賞し1999年には紫綬褒章を受けた。
私生活では離婚や借金トラブル、初期乳がんを発症と波乱万丈な人生だったが、歌にすべてを捧げてきた人生だった。
2010年に肝臓がんだとわかり、3度にわたって喉に影響がない冠状動脈手術を受けたが、今年に入り肝硬変を併発したという。
今年6月には病を押して宮崎でのコンサートを行っている。
10月中旬に一度退院したが、今月6日になって体調を崩し再入院、その2日後、女性スタッフらに見守られながら息を引き取った。
14日、東京・青山葬儀所で葬儀が営まれた。
来年はデビュー60周年だった為、それに向けて一年前からシンガーソングライターの南こうせつに新曲の制作を依頼していたという。
亡くなる3日前に自宅でレコーディングした新曲「からたちの小径(こみち)」が葬儀の際に流れた。
全身全霊で歌った一曲に作者の南も「奇跡の歌声でした」と振り返っていた。
歌の直後には「人生の最後にすばらしい時間をありがとうございました」という肉声のメッセージが流れ、詰めかけた関係者やファン3000人が最後の別れを惜しだ。
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島倉さん、どうか安らかに御永眠ください。
人生いろいろって名曲だな~と
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